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    高尾隆、中原淳「インプロする組織」を読んで、劇薬によって裂け目をつくるのは難しいので漢方的に変化を起こすプログラムを考えたい



    4月から大学の非常勤が始まったし、10月始まりの江戸川総合人生大学も残りわずかということで学習論を読む。ブログをたまに読んでいる「大人の学びを科学する」中原淳さんの関連本。

    4章構成で1章はインプロ=即興演劇の研究者であり実践者である高尾さんがパフォーマティブ・ラーニングを解説。現象学や社会構成主義、批判理論、メルロ=ポンティの身体論、ジュディス・バトラーのパフォーマンスとアイデンティティーの循環論などをバックボーンとして、「パフォーマンスすることで自分を崩し、そして再びつくっていくこと」を「学び」と定義している。

    2章は中原さんによる企業でインプロをすることの意味について。インプロの特徴は「即興的、創造的、協働的、 脱権力、共愉的」であり、日常の「反転世界」であるからこそ日常の異化のきっかけであり、人々を深いレベルの内省に誘う、としている。う〜ん、この本では2章が一番ピンとこなかった。企業での日常は非即興的、非創造的、非協働的、非共愉的ではないと思うけど。

    3章は高尾さんが瀬戸内海放送という会社で行ったインプロ・ワークショップの記録。インプロ・ワークショップでは、インプロを教えることに徹すること、カリキュラムを即興で作ること、「相手にいい時間を与える give your partner a good time」を基準とすること、をポイントとしていることが参考になった。

    4章は二人の対談。「からだを動かすことでは裂け目は入らない、それを言葉にした時に裂け目が入る」「企業に必要なのは褒めの文化」「失敗の受け身を学ぶ」「学びの他者性」「予想外のことに出会う勇気や、それによって変わっていく柔軟性」「旅行業界等、学びに無縁だった世界に学びを持ち込む」「ピクサーにはインプロ劇団まである」「バフチカン(ロシアの文芸学者)のカーニバルの異化の作用」「やわらかいからだ、やわらかい自分を回復しなきゃいけないという意識」「アートの一番の特色は、価値が多元的」などなど、興味深いフレーズがいろいろあった。

    インプロや演劇については、Philippine Educational Theater Association (PETA)で研修を受けて、それをもとに江戸川総合人生大学などの研修の場で演劇ワークショップを時々実施している程度で、あまり詳しくないが、PETAの研修では確かに「自分を崩す」感覚があった。

    一方、自分がファシリテーターとなる時は、「崩す」まではいかず、「裂け目を入れる」ぐらい。これもできているかどうか。

    特に研修の場ではない、まちづくりのワークショップの場合、10〜20年ぐらい前は異化作用があったかもしれないが、現在では参加者が慣れてきて、気づきや変化、学びに結びつけづらくなっている。

    私の場合、インプロという劇薬によって裂け目をつくるのは難しいので、これにインスパイアされながら、漢方やアロマ的に気づきや変化を起こしていくカリキュラムやプログラムを考えたい。

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    プロフィール

    ksatani

    Author:ksatani
    佐谷和江と申します。都市計画・まちづくりの仕事をしてます。
    http://www.kgk-net.co.jp/staff/satani.html
    satani(@)kgk-net.co.jp

    まち活動のブログも書いています。
    http://ksatani.cocolog-nifty.com/blog/

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